PCB廃棄物(使用中を含む)の取り扱いについて

PCB廃棄物とは

1 ポリ塩化ビフェニルとは
 ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という。)は、昭和28年頃から製造された合成油で、電気絶縁性、不燃性などの特性によりトランス、コンデンサーといった電気機器をはじめ幅広い用途に使用されていました。しかし、昭和43年のカネミ油症事件を契機として、その毒性や環境汚染が社会問題化し、日本では昭和47年以降その製造が行われていません。
 平成13年7月15日に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(以下「PCB特措法」という。)が施行され、PCB廃棄物の処理のための必要な体制を速やかに整備することにより、その確実かつ適正な処理を推進することが定められたほか、PCB廃棄物を保管する事業者は、PCB廃棄物の保管及び処分の状況を自治体に届け出るとともに、平成38年度末までにこれを適正に処分することが義務付けられました。


○PCB廃棄物の種類について

PCB廃棄物とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)に定める次の3種類をいいます(表1)。

表1 PCB廃棄物の種類
廃PCB等 廃PCB及び廃PCBを含む絶縁油、熱媒体油、潤滑油等の廃油
PCB汚染物 ・PCBを使用しているトランス、コンデンサー、リアクトル等
・蛍光灯の安定器
・感圧複写紙
・PCBが染み込むなどした汚泥、紙くず、木くず、繊維くず、廃プラスチック類、金属くず、陶磁器くず等
PCB処理物 廃PCB等またはPCB汚染物を処分するために処理したもので、環境省令で定める基準に適合しないもの


○PCB廃棄物の種類ごとの処理施設及び処理期限について

 PCB廃棄物はPCB濃度等により、高濃度PCB廃棄物と低濃度PCB廃棄物に分類され、それぞれ処理施設、処理期限が定められています(表2参照)。
 平成28年7月にはポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画(環境省)が変更されるとともに、8月には改正法が施行され、中間貯蔵・環境安全事業事業株式会社(JESCO)のPCB処理事業所ごとに計画的処理完了期限に加えて処分期間が定められました。群馬県内の高濃度PCB廃棄物はJESCO北海道PCB処理事業所にて、トランス・コンデンサー等は平成34年度末まで(処分期間はその1年前の日まで)、安定器等・汚染物は平成35年度末まで(処分期間はその1年前の日まで)に、低濃度PCB廃棄物は、無害化処理認定施設又は都道府県知事等許可施設にて平成38年度末までに処理することとなっています。

表2 群馬県内におけるPCB廃棄物の種類ごとの処理施設及び処理期限
分類 種類 処理施設 計画的処理完了期限 処理期限
高濃度PCB廃棄物
(PCB濃度5,000mg/kgを超えるもの)
トランス・コンデンサー等 中間貯蔵・環境安全
事業(株)(JESCO)
北海道PCB処理事業所
平成35年3月31日まで 平成28年8月1日から
平成34年3月31日まで
安定器・汚染物等 平成36年3月31日まで 平成28年8月1日から
平成35年3月31日まで
低濃度PCB廃棄物
(PCB濃度5,000mg/kg以下のもの)
微量のPCBを含む電気機器等(詳細は表3参照) 無害化処理認定施設、
都道府県知事等許可施設
平成39年3月31日まで  

 現在使用中の高濃度PCB使用製品についても、廃棄の見込み等を届け出た上で、上記処分期間内に廃棄することが求められています。機器の入替等が必要な場合もありますので、計画的に高濃度PCB使用製品の使用をやめて、上記処分期間内に廃棄することが必要です。

※ 電気事業法に基づく電気工作物に該当する高濃度PCB使用製品については、PCB特措法は適用されませんが、電気事業法に基づき届出及びPCB特措法と同期限までの廃棄の義務があります。また、当該高濃度PCB使用製品が廃棄されたときは、PCB特措法が適用されます。


○PCBを使用している代表的な電気機器
高圧トランス
高圧コンデンサー
安定器
高圧トランス
高圧コンデンサ
安定器
その他に計器用変成器、リアクトル、放電コイル、電圧調整器、整流器、開閉器、遮断機、中性点抵抗器、避雷器(サージアブソーバー)、ブッシングなどがあります。

※それぞれの機器にPCBが含まれているかどうかは、銘板に載っている型式や製造年月日をもとに一般社団法人日本電機工業会等のホームページで確認していただくか、各メーカーに問い合わせてください。
 ■一般社団法人日本電機工業会(トランス・コンデンサー等について)
 ■一般社団法人日本照明工業会(安定器について)
PCB含有・含有不明機器等を保有している事業者の方はこちらをご覧ください。PDFファイル


2 低濃度PCB廃棄物とは
 PCB濃度が5000mg/kg以下のPCB廃棄物及び微量PCB汚染廃電気機器等(PCBを使用していないとする電気機器等であって、数mg/kgから数十mg/kg程度のPCBに汚染された絶縁油を含むもの)は低濃度PCB廃棄物に該当します(表3参照)。

表3  低濃度PCB廃棄物の区分
低濃度PCB廃棄物
  I 微量PCB汚染廃電気機器等 II 低濃度PCB含有廃棄物
@ 低濃度PCB廃油 イ 微量PCB汚染絶縁油
 (電気機器又はOFケーブルに使用された絶縁油であって微量のPCBに汚染されたもの)
ロ 低濃度PCB含有廃油
 (PCB濃度が5,000mg/kg以下の廃油等)(主として液状物)
A 低濃度PCB汚染物 イ 微量PCB汚染物
 (微量PCB汚染絶縁油によって汚染されたもの)
ロ 低濃度PCB含有汚染物
・PCB濃度が5,000mg/kg以下の汚泥、紙くず、木くず、繊維くず、廃プラスチック類
・金属くず、陶磁器くず、コンクリート破片等の不要物(金属くず等)に付着したもののPCB濃度が5,000mg/kg以下のもの
(主として固形物)
B 低濃度PCB処理物 イ 微量PCB処理物
 (@イ、Aイを処分するために処理したもの)
ロ 低濃度PCB含有処理物
 (PCB廃棄物を処分するために処理したものであって、PCB濃度が5,000mg/kg以下のもの(金属くず等は付着物のPCB濃度))


○微量PCB汚染廃電気機器等について
  PCBを使用していないはずのトランス等の電気機器の中に微量のPCB(濃度が数mg/kgから数十mg/kg程度のPCB)に汚染された絶縁油を含むものが存在することが平成14年に判明しました。
 このため、高濃度PCB廃棄物に該当しない機器については、微量のPCBによる汚染の有無を速やかに確認する必要があります。
(1) トランス、コンデンサー、OFケーブル等の使用を終えた場合には、電気機器等の製造業者や一般社団法人日本電機工業会から提供されるPCB混入の可能性に関する情報に注意し、混入の疑いがあるときは必要に応じて、当該機器の製造者に混入の可能性の有無について確認してください。
 ■一般社団法人日本電機工業会
(2) 提供された情報により、PCB混入の疑いがあると判断された場合は、速やかに絶縁油中のPCB濃度を測定し、PCB廃棄物に該当するか否かについて確認してください。
なお、分析のために採取した試料を運ぶ行為は、廃棄物処理法及びPCB特措法の適用を受けません。また、この場合の量は、必要最小限とし、分析後に余った試料は事業者に返却されます。
 ■群馬県内のPCB混入分析業務実施事業者名簿(PDFファイル)
 ※県外の計量証明事業者でも、指定の分析方法で対応可能であれば分析を委託することができます。
(3) 廃棄しようとする電気機器等にPCBの混入が確認された場合は、廃棄物処理法第12条の規定に基づき、PCB廃棄物として適正保管等の措置を講じるとともに、事業場に特別管理産業廃棄物管理責任者を設置し、PCB特措法第8条に基づく保管等の届出を提出をしてください。


○関連リンク
 ■PCB廃棄物(使用中を含む)の取り扱いについて
 ■PCB廃棄物に関する届出等について
 ■特別管理産業廃棄物管理責任者について
 ■中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)



<<ホームへ <<ページのトップへ <<もどる