PCB廃棄物(使用中を含む)の取り扱いについて

群馬県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画

群馬県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画(PDFファイル)

平成27年3月 群馬県

目次
第1章
ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画策定の経緯及び目的
ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画策定の背景
 
(1)
ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業の経緯
 
(2)
拠点的広域処理施設による処理体制の整備
 
(3)
処理期間の延長と基本計画の変更
群馬県PCB廃棄物処理計画策定の目的及び基本的事項
 
(1)
目的
 
(2)
基本的方針
    イ 計画期間
    ロ 計画の対象
    ハ 処理実施計画
    ニ その他
 
(3)
PCB廃棄物の種類ごとの処理施設及び処理期限

第2章

PCB廃棄物の発生量、保管量及び処分量の見込み
PCB廃棄物等の現状
処分量の見込み
 
(1)
高圧トランス・コンデンサ等及び安定器等・汚染物
 
(2)
低濃度PCB廃棄物

第3章

PCB廃棄物の処理体制の確保
処理体制の現状
関係機関の責務と役割
 
(1)
群馬県の責務と役割
 
(2)
群馬県及び中核市の責務と役割
 
(3)
市町村(中核市を含む。)の責務と役割
 
(4)
保管事業者・使用事業者の責務と役割
 
(5)
収集運搬業者の責務と役割

第4章

PCB廃棄物の適正処理の推進
群馬県及び中核市によるPCB廃棄物の適正処理を推進する方策
(1)
PCB廃棄物の計画的な処理を推進するための方策
(2)
監視、指導及びその他の措置
(3)
PCB廃棄物の実態把握
  イ PCB特措法に基づく届出の徹底
  ロ 未届けのPCB廃棄物及びPCB使用製品の把握
(4)
関係地方公共団体との連携
(5)
普及啓発の実施と情報公開
(6)
その他の重要事項
  イ PCB廃棄物処理基金の造成
  ロ 広域的な連携によるリサイクルの推進
保管事業者・使用事業者によるPCB廃棄物の適正処理を推進する方策
 
(1)
適正保管の推進
 
(2)
PCB特措法による保管等の届出
 
(3)
計画的な処理に関する施策への協力
 
(4)
JESCOとの事前調整
 
(5)
使用製品の使用の全廃
 
(6)
PCB分析試験の実施


第1章
ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画策定の経緯及び目的
ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画策定の背景
 
(1)
ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業の経緯
  ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という。)は、絶縁性、不燃性などの特性によりトランス、コンデンサといった電気機器をはじめ幅広い用途で使用されてきたが、昭和43年にカネミ油症事件が発生し、その毒性が社会問題化したことから、我が国では昭和47年以降その製造が行われていない。使用を終えたものは、特別管理廃棄物として廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「廃棄物処理法」という。)に基づく適正な保管が義務づけられ、事業者による保管が続いている。
 このようなことから、PCB廃棄物の確実かつ適正な処理を推進し、国民の健康の保護及び生活環境の保全を図ることを目的に、平成13年6月、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(以下「PCB特措法」という。)」が制定された。また、同法に基づき、平成15年4月、国が「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画」(以下「基本計画」という。)を策定し、環境事業団を活用した拠点的広域処理施設による処理体制の整備を行うこととなった。
 
(2)
拠点的広域処理施設による処理体制の整備
 環境事業団は、全国を数か所に分割し、地域ごとに拠点的広域処理施設を設置して行うPCB廃棄物処理事業を計画したが、一部の地域では地元住民との調整が付かず、処理施設設置の目途が立たなかった。
 本県も、北関東甲信越地区での広域処理施設の整備を検討してきたが、設置の目途が立たない状況であった。東北地区や北陸地区も同様な状況であったことから、群馬県及び青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県(以下「15県」という。)は、既に施設設置が決定していた北海道及び施設設置予定地である室蘭市に対して受け入れの要請を行い、平成16年3月にこれが受諾された。
 これにより、北海道室蘭市、福岡県北九州市、愛知県豊田市、東京都江東区、大阪府大阪市の全国5か所の拠点的広域処理施設においてPCB廃棄物を処理する体制が整備された。北海道事業については、同年7月、北海道、室蘭市及び15県からなる「北海道PCB廃棄物処理事業に係る広域協議会(以下「広域協議会」という。)が設置され、事業の安全の確保及び運搬の調整を図ることとなった。
 なお、5か所の拠点的広域処理施設は、北九州事業(平成16年)、豊田事業(平成17年)、東京事業(平成17年)、大阪事業(平成18年)、北海道事業(平成20年)と順次処理が始まった。この事業は、平成16年4月に政府全額出資により設立された特殊会社である日本環境安全事業株式会社(現「中間貯蔵・環境安全事業株式会社」)(以下「JESCO」という。)に継承された。
 本県のPCB廃棄物等の処理が行われる北海道事業では、PCB廃棄物の大部分を占め、迅速に処理体制を確保することが必要な高圧トランス等、高圧コンデンサ等及び廃PCB等(以下「高圧トランス・コンデンサ等」という。)を処理する施設が平成20年5月に、PCBを使用した低圧トランス及び低圧コンデンサのうち小型のもの、安定器その他これらと同程度の小型の電気機器が廃棄物となったもの、感圧複写紙、ウエス、汚泥等のPCB汚染物(以下「安定器等・汚染物」という。)を処理する施設が平成25年9月に操業を開始した。
 
(3)
処理期間の延長と基本計画の変更
 PCB廃棄物等の処理の開始後、大規模な化学処理方式における作業者の安全対策等、処理開始後に明らかとなった課題への対応等により、当初予定していた平成28年3月までの事業の完了が困難となった。
 PCB特措法施行後、PCBを使用していないとされるトランスやコンデンサから微量のPCBが検出されるものがあることが判明したことから、平成21年に廃棄物処理法の無害化処理認定制度の対象に微量のPCBに汚染された廃棄物が追加され、平成22年から処理が始まった。
こうした経緯を踏まえ、平成24年12月にPCB特措法施行令を改正し、処理期限を平成39年3月まで延長した。
 この改正を受けて基本計画が平成26年6月に変更され、JESCOの拠点的広域処理施設の事業の完了期限が延長されるとともに、各事業所において円滑に処理を行うことが困難な処理対象物について、他の事業所の処理能力を活用することで、処理を加速させることとなった。


群馬県PCB廃棄物処理計画策定の目的及び基本的事項
 
(1)
目的
 群馬県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画は、PCB特措法第7条の規定に基づき、また基本計画に即して、群馬県内のPCB廃棄物及びPCBが使用されている製品(以下「使用製品」という。)の確実かつ適正な処理の推進を図ることを目的とする。
 
(2)
基本的事項
   
計画期間
平成20年4月からPCB特措法の処理期限である平成39年3月までとする。
   
計画の対象
群馬県内から排出されるPCB廃棄物及び使用製品とする。
   
処理実施計画
本計画の他に、毎年度、広域協議会での協議調整を経て処理実施計画を策定し、PCB廃棄物処理に係る具体的な方法を定める。
   
その他
本計画は、基本計画の見直しや広域協議会での協議調整等を勘案し、必要に応じて適宜見直しする。
 
(3)
PCB廃棄物の種類ごとの処理施設及び処理期限
   
@
高圧トランス・コンデンサ等(B及びCに掲げるものを除く。)は、JESCO北海道PCB処理事業所において、平成35年3月までに処理することとする。
   
A
安定器等・汚染物は、JESCO北海道PCB処理事業所において、平成36年3月までに処理する。
   
B
特殊コンデンサ(JESCO大阪PCB処理事業所で処理するものに限る。)は、同事業所において、平成34年3月までに処理することとする。
   
C
大型トランス(JESCO東京PCB処理事業所で処理するものに限る。)は、同事業所において、平成35年3月までに処理することとする。
   
D
電気機器又はOFケーブル(PCBを絶縁材料として使用した電気機器又はOFケーブルを除く。)に使用された絶縁油であって微量のPCBによって汚染されたもの、又は当該絶縁油が塗布され、染み込み、付着し、若しくは封入されたものが廃棄物となったもの(以下「微量PCB汚染廃電気機器等」という。)は、廃棄物処理法の許可制度又は無害化処理認定を受けた施設において、平成39年3月までに処理する。
   
E
PCB濃度が5,000mg/kg以下のPCB汚染物が廃棄物となったもの(微量PCB汚染廃電気機器等を除く。以下「低濃度PCB含有廃棄物」という。)は、廃棄物処理法の無害化処理認定を受けた施設において、平成39年3月までに処理する。
   
F
電力会社が保有するPCB廃棄物等については、同社が処分する。
   
 なお、群馬県としては、速やかな処理を推進することで、上記に定めた処理期限より早い時期での処理の終了を目指し、上記期限の1年前を処理の目標とする。


第2章
PCB廃棄物の発生量、保管量及び処分量の見込み
PCB廃棄物等の現状
   PCB特措法による届出によると、群馬県内で保管されているPCB廃棄物の保管状況は表−1、使用状況は表−2のとおりである。
 
表−1 PCB廃棄物の保管量

廃棄物の種類

保管量

単位

事業場数

高圧トランス

731

個/台

260

高圧コンデンサ

2,553

個/台

728

低圧トランス

90

個/台

33

低圧コンデンサ

5,452

個/台

69

柱上トランス

14,915

個/台

7

安定器

54,314

個/台

204

廃ポリ塩化ビフェニル

476

kg

4

ポリ塩化ビフェニルを含む廃油

270,163

kg

58

感圧複写紙

2,293

kg

3

ウエス

22,563

kg

49

その他機器等

4,364

個/台

434

汚泥

232,507

kg

6

その他

118,143

kg

58

平成26年3月31日現在
※1L≒1kgで換算し、「個数→重さ」・「重さ→個数」の換算のできないものは除外してある。

表−2 PCB使用製品の使用状況

使用製品の種類

使用量

単位

事業場数

高圧トランス

287

個/台

114

高圧コンデンサ

282

個/台

156

低圧トランス

39

個/台

16

低圧コンデンサ

2

個/台

2

柱上トランス

3

個/台

3

安定器

1,213

個/台

14

廃ポリ塩化ビフェニル

0

kg

1

ポリ塩化ビフェニルを含む廃油

0

kg

0

感圧複写紙

0

kg

0

ウエス

0

kg

0

その他機器等

1,018

個/台

356

汚泥

0

kg

0

その他

0

kg

1

平成26年3月31日現在
※1L≒1kgで換算し、「個数→重さ」・「重さ→個数」の換算のできないものは除外してある。

(注)高圧トランス、高圧コンデンサ、低圧トランス、低圧コンデンサの中には、「微量PCB汚染廃電気機器等及び低濃度PCB含有廃棄物」(以下「低濃度PCB廃棄物」という。)を含む。


処分量の見込み
 
(1)
高圧トランス・コンデンサ等及び安定器等・汚染物
   JESCOの処理対象物である高圧トランス・コンデンサ等及び安定器等・汚染物(以下「高濃度PCB廃棄物」という。)の発生量、処分量及び保管量については、これらの保管量等に基づき推計した結果、表−3のとおりと見込まれる。

   
表−3  高濃度PCB廃棄物の処分量の見込み
  発生量 処分量 保管量
平成24年度まで 高圧トランス等
 51台
高圧コンデンサ等
 1,633台
安定器等・汚染物
      −

高圧トランス等
 約30台
高圧コンデンサ等
 約1,150台
安定器等・汚染物
 約54,900kg

平成25年度以降

高圧トランス等
 約5台
高圧コンデンサ等
 約100台
安定器等・汚染物
 約700kg

高圧トランス等
 約35台
高圧コンデンサ等
 約1,250台
安定器等・汚染物
  約55,600kg

(注)安定器等・汚染物は1個あたり2.5kgとして推計
 
(2)
低濃度PCB廃棄物
     微量PCB汚染廃電気機器等については、PCB特措法による届出からは高濃度PCB廃棄物と区別できないこと、事業者の分析が未実施である等の理由から判断のつかない機器も多くあり、現時点でその処分量を見込むことは困難である。
 また、電力会社が県内に保有するPCB廃棄物又は使用製品は、自ら処理するものとする。


第3章
PCB廃棄物の処理体制の確保
処理体制の現状
     国は、JESCOを活用して地元の地方公共団体と調整を行い、拠点的広域処理施設の整備を表−4のとおり進めてきた。現在、北海道室蘭市、福岡県北九州市、愛知県豊田市、東京都江東区、大阪府大阪市の全国5か所の拠点的広域処理施設において高濃度PCB廃棄物を処理する体制が整備された。
 これらの拠点的広域処理施設では、PCB廃棄物を早期に処理するため、高圧トランス・コンデンサ等について、各事業所において事業対象地域を定めるとともに、円滑に処理を行うことが困難な処理対象物については、他の事業所の処理能力を活用することとされた。また、安定器等・汚染物については、北九州PCB処理事業所及び北海道PCB処理事業所の2カ所のプラズマ溶融処理設備を活用し、全国の安定器等・汚染物(大阪PCB処理事業所、豊田PCB処理事業所及び東京PCB処理事業所において処理可能なものを除く。)の処理を行うこととされた。
 この体制において、保管事業者がJESCOに対し処分委託を行う「計画的処理完了期限」を設け、さらに、今後新たに発生するPCB廃棄物の処理や、処理が容易でない機器の存在、事業終了のための準備を行うための期間等を勘案し、計画的処理完了期限の後に、「事業終了準備期間」を設けた。
 また、微量PCB汚染廃電気機器等については、廃棄物処理法に基づく特別管理産業廃棄物の処理施設又は無害化処理認定施設で、低濃度PCB含有廃棄物については、無害化処理認定施設で処理することとされ、それぞれ民間事業者の施設が設置されている。
 
表−4 JESCOの拠点的広域処理施設の事業内容
  (注)事業対象地域については、以下のとおり。
   A地域: 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、  高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
   B地域: 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
   C地域: 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
   D地域: 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
   E地域: 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、 栃木県、群馬県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県


関係機関の責務と役割
   PCB廃棄物等の処理については、多くの関係者が以下のような責務と役割を認識し、連携・協力して計画的に推進するものとする。
 
(1)
群馬県の責務と役割
・群馬県ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理計画の策定
・広域協議会への参画
・PCB廃棄物処理基金の造成
 
(2)
群馬県及び中核市の責務と役割
・PCB特措法に基づく保管及び処分の実態把握・公表と保管事業者等への指導
・北海道事業に係る情報の提供
・安全かつ効率的な収集運搬の確保に向けた関係者の調整、指導
・廃棄物処理法に定める特別管理産業廃棄物の収集運搬等の基準、国の「PCB廃棄物収集運搬ガイドライン」、「低濃度PCB廃棄物収集運搬ガイドライン」、北海道が策定する「北海道PCB廃棄物収集運搬実務要領」(以下「収集運搬の基準等」という。)及びJESCOが策定する受入計画を踏まえた保管事業者等や収集運搬業者への指導監督
・PCB廃棄物の処理に関する普及啓発
 
(3)
市町村(中核市を含む。)の責務と役割
・住民及び保管事業者への情報提供
 
(4)
保管事業者・使用事業者の責務と役割
・PCB廃棄物等の適正な保管及び期限内の適正処理の実施
・PCB特措法に基づく届出義務の履行
・基本計画及びこの処理計画に則した収集運搬及び処理に関する施策への協力
 
(5)
収集運搬業者の責務と役割
・収集運搬の基準等の遵守
・基本計画及びこの処理計画に則した収集運搬への協力


第4章
PCB廃棄物の適正処理の推進
群馬県及び中核市によるPCB廃棄物の適正処理を推進する方策
   群馬県及び中核市は、PCB廃棄物の適正処理の推進のため、次に掲げる施策を実施する。
 
(1)
PCB廃棄物の計画的な処理を推進するための方策
 群馬県内で保管されているPCB廃棄物やPCBが使用されている使用製品は、その種類や保管又は使用場所が多岐にわたっており、保管事業者等が多数存在する。これらを確実に期限内に処理するために、次の点を考慮して群馬県は県内のPCB廃棄物の確実かつ適正な処理を実施するものとする。
@ 保管量と地域性を考慮して搬出を行うものとする。
A 搬出の前に、保管事業者等に処理の必要性をはじめ、収集運搬や処理の方法に関する説明を行い、処理に向けての十分な準備期間をおく。
 
(2)
監視、指導及びその他の措置
  @  PCB廃棄物の保管事業者等に対し、適正な保管のために必要に応じて立入検査を行い、PCB特措法に基づく届出の徹底を図り、PCB廃棄物の適正かつ計画的な処理を推進するために必要な情報提供ならびに啓発を行う。また、PCBの漏洩等のおそれのある場合は必要な措置を講じるよう指導を行い、PCB廃棄物の紛失等による環境リスク増大の防止を図るものとする。
  A PCBを絶縁油として使用する電気工作物等を使用する事業者(以下「使用事業者」という。)に対し、関東東北産業保安監督部と連携し、ストックホルム条約が規定する廃止の期限までの当該電気工作物等の使用の廃止及び当該機器の適正処理について啓発及び徹底を図る。特に、JESCOの拠点的広域処理施設での処理対象物については、各事業の計画的処理完了期限に留意した上で、使用の廃止ならびに処理を行うものとする。
  B 収集運搬業者に対し、収集運搬の基準等及びJESCOが定めた処理施設の受入基準等を遵守し、安全な収集運搬に努めるよう指導し、必要に応じて立入検査を行うものとする。
  C 不法投棄や不適正処理を未然の防止するために、PCB廃棄物等保管事業者に対し、PCB特措法ならびに基本計画に基づく処理方針について周知を徹底するとともに不適正処理についての情報収集に努める。特に工作物の除去等の現場や建物の解体現場等において、PCB廃棄物等が他の産業廃棄物と混在することで誤った処分がなされる可能性があるため、解体工事業者等に広く周知を図るものとする。
  (3) PCB廃棄物の実態把握
    PCB特措法に基づく届出の徹底
PCB廃棄物の保管状況及び処理状況を把握するため、保管事業者に対しPCB特措法に基づく保管等の届出の徹底を図る。
    未届けのPCB廃棄物及びPCB使用製品の把握
未届けのPCB廃棄物及びPCB使用製品を網羅的に把握するための調査を実施する。
  (4) 関係地方公共団体との連携
     高濃度PCB廃棄物については、北海道事業等の円滑な処理を確保するため、JESCOとも十分連携しながら、収集運搬の方法、拠点的広域処理施設への搬入量の調整、緊急時の対応等について、関係機関と十分協議・調整を行い、PCB廃棄物の計画的かつ適正な収集運搬及び処理を推進する。
 低濃度PCB廃棄物については、全国に散在する無害化処理認定施設等において処理が行われることから、必要に応じて施設設置市町村等との連絡調整を行い、安全な収集運搬、適正な処理を推進する。
  (5) 普及啓発の実施と情報公開
     PCB廃棄物の処理の必要性や適正な保管及び処分の方法について広く知らせるため、ホームページや広報媒体等を通じた普及啓発活動を進める。また、保管事業者等や収集運搬業者に対して、期限内の処分と処理施設への安全で効率的な輸送が行われるよう、必要な情報を適切な方法で提供していく。
  (6) その他の重要事項
    PCB廃棄物処理基金の造成
 産業廃棄物の処理は排出者責任が基本であり、PCB廃棄物についても保管事業者の費用負担において処理されることが原則である。しかし、PCB廃棄物については、処理費用の高額化、保管の長期化等から中小事業者にとっては大きな負担となっている。こうしたことから、国は平成13年度に、国、都道府県及び産業界の負担による「PCB廃棄物処理基金」を環境事業団内に造成した。当該基金を活用しJESCOのPCB廃棄物処理事業及び環境大臣が指定する者が行うPCB廃棄物の処理事業において、中小事業者がPCB廃棄物を処理する際に要する費用の一部を助成することとされた。現在、この基金は独立行政法人環境再生保全機構に継承されている。
 群馬県も、当該基金の造成に係る都道府県負担分として所要の資金を出えんし、中小事業者の負担軽減に助力している。
    広域的な連携によるリサイクルの推進
 JESCO北海道事業では、PCB廃棄物の処理残さ等のリサイクルの推進が求められている。このため、北海道及び15県における環境産業などを活用した広域的なリサイクルの推進について、情報交換等の取組を進めることが必要である。


保管事業者・使用事業者によるPCB廃棄物の適正処理を推進する方策
  (1) 適正保管の推進
     保管事業者はPCB廃棄物が処理されるまでの間、廃棄物処理法で定める保管基準に従い、PCBの漏洩等による人の健康及び生活環境に係る被害が生じないようにその保管状況を点検し、必要に応じて改善のための措置を講ずるとともに、紛失やPCB廃棄物でないものとして処分することのないよう適正に保管するものとする。なお、保管事業者は、処分に当たっては、漏えいの防止その他の、安全な収集運搬が確保されるよう保管の状況に応じた必要な措置を講じるものとする。
 とりわけ、多量のPCB廃棄物を保管する事業者にあっては、PCB廃棄物の適正な保管、安全な収集運搬及び計画的な処分に関する事項を定めた計画を策定することが求められる。
  (2) PCB特措法による保管等の届出
     保管事業者はPCB特措法第8条に基づき、保管状況を正確に把握し、毎年1回、保管状況等について群馬県又は中核市に届け出るものとする。
  (3) 計画的な処理に関する施策への協力
     保管事業者は、期限内にPCB廃棄物を処理することとし、計画的な処理を推進するため、国、県及び中核市が実施する施策に協力するものする。
  (4) JESCOとの事前調整
     拠点広域処理施設の整備は、事業対象地域におけるPCB廃棄物の計画的搬入を前提として行われているため、PCB廃棄物の処分をJESCOに委託しようとする保管事業者は、委託先のJESCO各事業所と事前に連絡調整を行った上で、同事業所への搬出を行なうものとする。
  (5) 使用製品の使用の全廃
     使用事業者は、平成37年までの使用の全廃を規定するストックホルム条約を踏まえ、計画的な機器の更新を行うなど、処理期限までにPCB廃棄物の処理を行うものとする。
  (6) PCB分析試験の実施
     保管事業者は、保管しているPCB廃棄物又はPCBを使用している可能性のある廃棄物について、使用事業者は、PCBを使用又はPCBを使用している可能性のある電気機器等について、当該電気機器等のPCBの含有量等を測定することにより、PCBの使用の有無、PCBの濃度を確認するものとする。


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